皆さま、2023年の新年あけましておめでとうございます。 今年がまた、新たな挑戦と飛躍、実り多き一年であることを願っております。
さて、1月1日お正月 イタリアの伝統的なお正月料理の一品をご紹介したいと思います。 写真のお料理は、【Cotechino コテキーノ】です。見た目素朴ですね。イタリア中・北部の伝統料理で、豚の腸に豚肉さまざまな部位刻み・豚の皮・脂肪分・ハーブやスパイスを混ぜて詰め込んだものです。さすがに濃厚な口当たりで、独特な風味はハーブ類の組み合わせの妙。 【Lenticchie レンティッキエ=レンズ豆】と一緒に食べる、もともとは貧しい農民たちの田舎料理です。もしくは【Pure di Patate マッシュポテト】と合わせるのも絶妙な組み合わせ。
12月31日、もしくは1月1日にこれを食べるとPorta Fortuna ポルタ フォルトゥーナ(=福をもたらす)といわれます。たくさんのレンズ豆の粒々をお金に見立てて、たくさんお金が入ってくることを願って、ともいわれます。 500ー700gが一般的な大きさで、スーパーマーケットでは下茹でしてレトルトパックにしたものが売られています。この場合、袋のまま沸騰したお湯で20分ほど温めればできあがり。☟

お肉屋さんで手作り・フレッシュなものを買うと、もちろんこちらがおすすめですが、肉の塊に火を通すために、沸騰したお湯で約2時間調理が必要です。
レンズ豆は、そのまま煮て塩・オリーブオイルをあえるだけでも美味しいですが、にんじん・セロリ・玉ねぎ(または好みの冬野菜)などを一緒に煮込むとさらに味わい豊かに美味しくなります。濃縮トマトで味付けをしたり、パンチェッタ(ベーコン)を加えることもあります。素朴ながら、たんぱく質が豊富で滋養たっぷり。
イタリア・お正月の過ごし方
イタリアでは、伝統的・習慣・キリスト教という宗教的にも12月25日のクリスマスが最も大事なイベントで、家族/親族一同大集結しての食事会をするのはクリスマス、年越しの12月31日・そして1月1日はもちろん盛り上がりますが、年が変わる通過点という感じがあります。12月31日の夜は、街の広場で年越し野外コンサートが開催されたり、友人同士集まってパーティーをしたり、レストランではCenone といって盛大なディナーが楽しまれます。日付が変わるカウントダウン、そしてスプマンテ(スパークリングワイン)で乾杯、あちらこちらで打ち上げ花火、爆竹、と大いに盛り上がります。日付が変わる夜のイベントを楽しみ、翌朝の1月1日はのんびり・・・というのが一般的です。

日本の大晦日の、(紅白歌合戦を見て(?!))除夜の鐘を聴き(ゆく年くる年で)、108の煩悩を追い出して心身清らかに、心新たに新年を迎える・・というような区切り・クライマックス感はありません。どこか厳粛な心機一転新まるような、そんな日本の大晦日を懐かしく思います。そして翌朝は、初日の出を見るために、寝坊してはいられない!!というのがありますが、イタリア人にとって初日を見るため早起きするというのは絶対ありえません!!
また、”お正月三が日”というのもなく、元旦は祝日でお休みですが、1月2日は基本的には平日です。働く人の年末冬休みの取り方は、その年のカレンダーで土日がどこにあたるかにもよりますが、12月25・26日の祝日はお休み、それから31日まで通常勤務、1月1日のみ祝日で1月2日から通常勤務ということもあります。企業によっては、元旦から1月6日のエピファニア(キリストご公現の祝日)まで冬休みということもあります。
この時期のフィレンツェ・トスカーナは曇りがち/雨のことが多いですが、私は毎年《初日の出》を拝むためにスタンバイします。2023年今年も曇りでしたが、日の出の時間だけ、なんと雲の切れ間が開いて、出てくるお日様を拝むことができました。満ち満ちる光を浴びて、とても幸先よい元日をスタートすることができました!!

皆さま、2023年もどうぞよろしくお願いいたします!!! フィレンツェでお会いできますように。お待ちしております。
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